若林正恭さんによる著書「ナナメの夕暮れ」は、自他共に認める人見知りの著者が、常識や役立たずの自己啓発本を泣きながら斬りまくっていく疾走感溢れるエッセイです。
この記事では「ナナメの夕暮れ」を買った理由、中身の要約、読んだ感想をまとめてご紹介します。
経緯:なぜこの本を買ったのか
購入したきっかけ
読んだきっかけは、谷口マサトさんのVoicyで紹介されていたから。
購入した目的
自他共に認める人見知りの若林さんが世界をどう見ているのか知りたい。
要約:書いてあったこと
まずペンとノートを買おう
生きてても楽しくない地獄から脱出するには、まず最初にペンとノートを買うことだ。
そしてそのノートの表紙に太めのマジックで「肯定ノート」と書くのである。
恥ずかしがらずに堂々と書くのだ。
ノートには何でもいいから、自分がやっていて楽しいことを徹底的に書き込む。
日々どんなに小さい事でも気づいたら書き込むんだ。
最初はあんまり書くことがなかったが、日に日に書けるようになってきた。
例えば花火が好きなこと、動物は苦手だが馬だけは平気なこと、同期とお酒を飲むのは楽しいこと。
自分の好きなことがわかると、他人の好きなことも尊重できるようになる。
好きなことがあると言う事は、それだけで朝起きる理由になる。
好きなことがあると言う事は、世界を肯定していることになる。
そしてそれは、世界が好きと言うことにもなる。
逆に、何でも否定ばかりしている人は世界を否定していることになるから、生きているのが辛いのだ。
それは世界が嫌いと言うことになるから。
とにかく打席に立たなくちゃ
僕は自己啓発本の「挑戦しなさい!」という言葉は強者の論理感が強くて嫌いだ。
でも精神論ではなくて「データ採取」という意味での挑戦の大切さのことなら納得できる。
同じ挑戦するにしても「今はデータ採取の結果お披露目の時期か、それともデータ総量を増大させる時期か」と認識するかで気持ちもだいぶ変わってくるだろう。
これからは、滑ったら「データ総量の増大につながったなぁ」と自分に言い聞かせて乗り越えることにする。
打席に立たないとダメだし、挑戦しないとデータが集まらない。
中年クライシス
河合隼雄さんの「中年クライシス」という本には、中年を迎える男たちの心が描かれていた。
読んでいて「よし、やるか」と元気が出るわけでは無いのだが、似たような経験や、生きづらさを感じている人の姿に触れると、今の自分の心情が特別におかしいものでもないような気がしてきたのである。
青年が中年に至る転換期に、通過儀礼的な何かがあるのかもしれないと思えた。
自己啓発本なんか何の役にも立たない
あそこに書いてあるのは、人生の茶帯が黒帯になる方法だ。
道着すら持ってないジャージの見学が、黒帯になる方法はどこを探しても書かれていないのだ。
だから要約すると「気にするな」になるようなクソみたいなメッセージが堂々と書かれている。
気にしなくなる薬がもしあるなら常用したい位に、もう生まれた時から気にしまくっているのだ。
知りたいのは読んだだけで死ぬまで気にしすぎなくなる方法なんだ。
きっと今の人の行きづらさの正体は、これからもっと医学や科学で治されていくと思う。
でも今の時代は発展途上なのである。
感想:読んで思ったこと
とにかくナナメに世界を見てる。
共感すること多し。
「自己啓発本は茶帯が黒帯になる方法」なんて、めっちゃわかる。
キャッチコピーを書くのが上手いなと思う。
「肯定ノート」の話は、メンタリストDaigoさんの「記録の力」にも通じるところがあった。
まとめ
自意識に振り回されて「生きてて全然楽しめない地獄」にいるあなたにおすすめ!
穴から抜け出すヒントがあるかもしれません。