【要約&書評】異端のすすめ 強みを武器にする生き方/橋下徹

【要約】異端のすすめ/橋下徹読書案内
この記事は約7分で読めます。

この記事では、『異端のすすめ』の要約と書評をします!

 

著者の橋下徹さんは、テレビタレントであり、弁護士事務所の経営者、大阪府知事、大阪市長、国政政党といった組織のリーダー経験者でもあります。

 

そんなとても幅広い分野で活躍されている橋下さんが、50年間突っ走ってきた中で見つけた「突き抜ける」ための秘訣を教えてくれる本が『異端のすすめ』です。

 

『異端のすすめ』は、バリバリ働いてるけどどこかモヤモヤを抱えているビジネスマンにおすすめです。

 

スポンサーリンク

要約

 

『異端のすすめ』が教えてくれるのは、「突き抜けるためにはどうすればいいか?」ということ。

 

ここから、わたしの独断と偏見に基づき要約します。

大事なポイントは3つです。

  • 周囲と差別化せよ
  • 自分の価値を高めよ
  • 合理的に人と付き合え

 

周囲と差別化せよ

  • 強みの掛け算で自分のウリを見つける
  • 自分軸にこだわるな
  • 迷ったら大胆なほうへ進め

 

自分の価値を高めよ

  • 質は量で磨かれる
  • 永久不変の「強み」は存在しない
  • 努力を目的にしてはいけない

 

合理的に人と付き合え

  • 組織の見えない掟を見抜け
  • 真の権力者を見つけよ
  • 目の前の人間関係は永遠ではないと心得よ

 

感想

 

共感した点

自分のウリを作る

「自分のウリが見つからない」という方は多いのではないでしょうか。

ウリを見つけるためのヒントとして、橋下徹さんは「掛け算する」ことの重要性を説いています。

1つ1つは業界ナンバーワンとまで言えなくても、「割と得意」というものを複数組み合わせれば、レアな存在になれると指摘しています。

 

また、橋下徹さんは若手弁護士の頃、自分のウリを「スピード」に設定していたとのこと。

「あなたの専門分野はなんですか?」と聞かれて、「特定の分野というより、スピードです」と返せるのって、めっちゃ強いですよね。

当たり前に存在しているかのような枠組みそのものを乗り越えてしまうことが、実は大事なのかもしれません。

 

とにかく数をこなすべき

橋下徹さんが圧倒的な結果を出せたのは、いつも大量のアウトプットをしてきたから。

そこで大事なのが準備であり、「ムダを覚悟のうえで、徹底的に準備するべき」と指摘されています。

 

若手の弁護士時代やテレビに出始めた頃のエピソードとして、ものすごく準備しても披露できるのはほんの一部だったということがあったそうです。

「ある人の努力は、他人にはほんの一部しか見えない」ということは、常に意識しておきたいなと思いました。

 

持論工場を作る

橋下徹さんは、「常に自分の意見を添える」ことの重要性を説いています。

 

スマートフォンが普及して、情報が無料で大量に手に入るようになりました。

しかし「大量の情報を頭に入れても、本人はなんの意見も出せない」というのはとても残念な状態です。

そもそも「アウトプットのためにインプットする」という心がけを持つこと、言い換えれば「インプットを目的にしない」ということが大切です。

 

自分の意見を作り出す「持論工場」を構築する第一歩として、橋下徹さんは「自分が何か意見を言えそうな情報(興味がある情報)を意識的に読む」ことを勧めています。

この記事でも、上記の指摘のように持論を述べてみたいと思います。

 

疑問に感じた点

「投資初心者はETFから」について

橋下徹さんは、本書『異端のすすめ』の投資について述べた箇所で「投資初心者はETFから始めるのもいいでしょう」とおっしゃっていますが、こちらを読んでてちょっと引っ掛かったのでその理由を自分なりに考えてみたいと思います。

 

本書に書かれている通り、「株式をミックスして経済指数に連動するETF」は確かに「特定の企業の株式に投資する」よりも考えることが少ないという意味で初心者が手を出しやすいものかもしれません。

しかしながらETFを始めるにしても「何に連動するのか」や手数料や資産推移をちゃんと確認することが大事だと思いますし、そうした「こういう点を確認した上で投資すべき」ということがもう少し説明されても良かったかなと思いました(手軽さというメリットだけが書かれている?という印象を持ちました)。

あまりいないと思いますが「本で初心者におすすめって書いてあったし」という感じで何も考えずに購入する人がいたら危ないかも、と感じたので…。

 

ただ、「本当に投資すべきは株式なんかよりも自分自身」という橋下徹さんのメッセージには大変共感します。

 

「自己管理は利回り元本」について

本書では「収入を仮に400万年とした場合、それが利回り1%の利息収入だとすると元本(自分の身体)には4億円の価値がある」「4億円もの価値がある身体をいい加減に扱ってはいけない」という指摘をされています。

 

確かにその通りなのですが、この章の締めが「健康に気をつけなさい」だったので(見出しからして自己管理の話なので当然といえば当然ですが)、もし自分だったらちょっと違う視点からも言いたいことがあるな、と思いました。

 

それは何かというと「自分の収入源(元本)が自分の肉体しかない状態ってわりと危険じゃない?」という見方です。

 

いくら健康管理を徹底して、食事や睡眠に気をつけていても、事故にあって仕事を変えざるを得なくなったり、働けなくなったりするかもしれません。

また「自己管理」が完璧であっても、家族がいる場合(例:子供が体調を崩すなど)には、やはり自分の仕事に支障がでる可能性があります。

 

そういう状態を改善するには、当然自己管理も大事ですが、「複数の収入源(自分や家族の健康状態に依存しない)を持つ」ことを考えるのも1つの作戦かもな、と思います。

健康状態に依存しない収入の例は、家賃収入とか配当収入とかですね。

 

ふと思ったこと

「持論工場を持つべし」という橋下徹さんの自分の意見をつねに持つことは大切だと思います。

一方で、いっつも思ったことを全部口に出していると、トラブルを招いたりもするかな、なんてことを考えました。

 

言いたいことがあっても、時には胸の内に秘めておくことも必要かと思います。

 

持論がはっきりしている人って、「批判屋」と思われたりもしますよね。

「あいつはいつも他人の批判ばかりしてる」と認識されると、見方がいなくなってしまうかもしれません。

それでも、「なんの意見もない人」よりは「批判屋」の方が個人的には好きですが。

 

とにかく、謙虚さと大胆さのバランスが大事ですよね(ふつーの結論…)。

 

まとめ

 

  • 周囲と差別化せよ
  • 自分の価値を高めよ
  • 合理的に人と付き合え
  • 持論工場を持つべし
  • 絶えず自己投資せよ

これからは組織の一員としてよりも個人としての生き方が問われる時代。

納得のいく人生を全うするには、熱を発し続けること、挑戦し続けることが大切です。

 

書籍『異端のすすめ』のご購入はこちらから。

 

ちなみに、当サイト管理人はTwitterで、こんな感じの投稿を行なっています。

 

 

 

また、YouTubeでの音声要約はこちらです。

 

橋下徹さんの著作「実行力」の要約と書評はこちらからお読みいただけます。
関連記事:【要約&書評】<5分でわかる>実行力 / 橋下徹(元大阪府知事・大阪市長)