【要約&書評】<5分でわかる>ファクトフルネス / ハンス・ロスリング

【要約】ファクトフルネス読書案内
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<この記事はこんな方におすすめ>

  • 書籍「ファクトフルネス」の要約や感想を知りたい
  • データに基づいて議論をする力が欲しい
  • 事実を検証する方法を体得したい
<この記事によってわかること>
  • 書籍「ファクトフルネス」のエッセンス
  • 世界を正しく見られない人が持っている思い込みの正体
  • 世界の実態を正しく把握する方法

 

この記事では、ハンス・ロスリングさんの著書「ファクトフルネス」の要約と書評をお伝えします。

 

 

「ファクトフルネス」は、多くの人たちが世界の姿をありのままに見ていない理由を教えてくれます。

 

知識不足で傲慢な自分、焦って間違った判断をしてしまう自分、他人をステレオタイプにはめてしまう自分、何かを責めたくなってしまう自分。

そんな自分に気づかせてくれ、少しだけ「待てよ、これは思い込みでは?」とブレーキをかける役に立ってくれる力が、ファクトフルネスです。

 

世界を見るための解像度を高めたいと思っている方には大変おすすめです。

 

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  1. 要約
    1. ファクトフルネスとは
    2. ファクトフルネスを確かめる13のクイズ
      1. 現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を終了するでしょう?
      2. 世界で最も多くの人が住んでいるのはどこでしょう?
      3. 世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?
      4. 世界の平均寿命は現在およそ何歳でしょう?
      5. 15歳未満の子供は、現在世界に約20億人います。国連の予測によると2100年に子供の数は約何人になるでしょう?
      6. 国連の予測によると、2100年には今より人口が40億人増えるとされています。人口が増える最も大きな理由は何でしょう?
      7. 自然災害で毎年なくなる人の数は過去100年でどう変化したでしょう?
      8. 現在約70億人の人が世界にいます。世界の人口分布を正しく表しているのはどれでしょう?
      9. 世界中の1歳児の中で、何らかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいでしょう?
      10. 世界中の30歳男性は、平均10年間の学校教育を受けています。同じ歳の女性は何年間学校教育を受けているでしょう?
      11. 1996年には、虎とジャイアントパンダとクロサイはいずれも絶滅危惧種として指定されていました。この3つのうち当時よりも絶滅の危機に瀕している動物はいくつでしょう?
      12. いくらかでも電気が使える人は世界にどのくらいいるんでしょう?
      13. グローバルな気候の専門家は、これからの100年で地球の平均気温はどうなると考えているでしょうか?
    3. ファクトフルネスを高める10のルール
  2. 書評
    1. クイズに答えてみた結果
    2. 若干モヤっとしたこと
  3. まとめ

要約

ファクトフルネスとは

教育レベルの高い人も、世界中を飛び回っているビジネスマンも、またノーベル賞受賞者でさえも、事実に基づいて=ファクトフルに世界を見ることができていない。

 

世界を正しく認知できない原因は、誰もが持っている分断本能、ネガティブ本能、単純化本能、焦り本能など10の本能にある。

これらの本能を抑えなければ、事実に基づいて正しく世界を見ることができない。

 

今ある世界を正しく認識できなければ、社会問題を解決することも、未来を予測することも、危機に対応することもできない。

 

ファクトフルネスを確かめる13のクイズ

あなたはいくつ正解できるでしょうか?

ちなみにチンパンジーの正解率は33%(3択からランダムに選ぶため)。

正解は書籍「ファクトフルネス」を手にとってご確認ください。

 

現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を終了するでしょう?

  • 20%
  • 40%
  • 60%

世界で最も多くの人が住んでいるのはどこでしょう?

  • 低所得国
  • 中所得国
  • 高所得国

世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?

  • 約2倍になった
  • あまり変わっていない
  • 半分になった

世界の平均寿命は現在およそ何歳でしょう?

  • 50歳
  • 60歳
  • 70歳

15歳未満の子供は、現在世界に約20億人います。国連の予測によると2100年に子供の数は約何人になるでしょう?

  • 40億人
  • 30億人
  • 20億人

国連の予測によると、2100年には今より人口が40億人増えるとされています。人口が増える最も大きな理由は何でしょう?

  • 子供が増えるから
  • 大人が増えるから
  • 後期高齢者が増えるから

自然災害で毎年なくなる人の数は過去100年でどう変化したでしょう?

  • 2倍になった
  • あまり変わっていない
  • 半分以下になった

現在約70億人の人が世界にいます。世界の人口分布を正しく表しているのはどれでしょう?

  • アメリカ10億人、アジア40億人、ヨーロッパ10億人、アフリカ10億人
  • アメリカ10億人、アジア20億人、ヨーロッパ10億人、アフリカ20億人
  • アメリカ20億人、アジア30億人、ヨーロッパ10億人、アフリカ10億人

世界中の1歳児の中で、何らかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいでしょう?

  • 20%
  • 50%
  • 80%

世界中の30歳男性は、平均10年間の学校教育を受けています。同じ歳の女性は何年間学校教育を受けているでしょう?

  • 9年
  • 6年
  • 3年

1996年には、虎とジャイアントパンダとクロサイはいずれも絶滅危惧種として指定されていました。この3つのうち当時よりも絶滅の危機に瀕している動物はいくつでしょう?

  • 2つ
  • 1つ
  • ゼロ

いくらかでも電気が使える人は世界にどのくらいいるんでしょう?

  • 20%
  • 50%
  • 80%

グローバルな気候の専門家は、これからの100年で地球の平均気温はどうなると考えているでしょうか?

  • 暖かくなる
  • 変わらない
  • 寒くなる

 

ファクトフルネスを高める10のルール

世界の認知を歪める10の原因と、それを抑えるための方法がまとめられています。

  1. 分断本能を抑えるには、大半の人がどこにいるかを探そう
  2. ネガティブ本能を抑えるには、悪いニュースの方が広まりやすいと覚えておこう
  3. 直線本能を抑えるには、直線もいつか曲がることを知ろう
  4. 恐怖本能を抑えるには、リスクを計算しよう
  5. 過大視本能を抑えるには、数字を比較しよう
  6. パターン化本能を抑えるには、分類を疑おう
  7. 宿命本能を抑えるには、ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留めよう
  8. 単純化本能を抑えるには、1つの知識は全てに応用できないことを覚えておこう
  9. 犯人捜し本能を抑えるには、誰かを責めても問題は解決しないと肝に銘じよう
  10. 焦り本能を抑えるには、小さな1歩を重ねよう

 

書評

クイズに答えてみた結果

13のクイズに挑戦したら、なんとチンパンジー以下の正解率でした…。

普通にショックですが、教育レベルの高い人であってもそのような低い正解率になることはあるようです。

 

なんで人間はチンパンジーよりも多くの不正解を選んでしまうのか?

原因は「10の本能」でも紹介されている通り、物事をとりあえずネガティブな方に考えてしまう人が多いからなんですね。

 

わたしも、クイズの正解と解説を読みながら、自分がムダにネガティブな想像をしながら物事を考えていたなあと思いました。

「世界は過去よりもますます貧富の差が激しくなり、教育格差は広がり、希少な動物はますます絶滅していっている」と、勝手に思い込んでいました。

 

書籍「ファクトフルネス」はネガティブ思考の矯正に役立つ本なのかもしれません。

 

若干モヤっとしたこと

「データをちゃんと見て物事を捉えよう」と主張する本書に掲載されている各種データ(グラフなど)が、著者の都合よく切り取られているのでは?と思ったりもしました。

 

「何事も鵜呑みにするな」と主張する本を鵜呑みにするのは一番まずいですね。

 

まとめ

  • 教育レベルが高くても、世界を正しく認知できていない人が多い
  • 原因は、誰もが持っている「10の本能」にある
  • 本能を抑えるポイントは「悪い方に考えない」こと

 

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