この記事では、ちきりんさんの著作「マーケット感覚を身につけよう」の要約と書評をお伝えします!
著者のちきりんさんは、社会派ブロガーであり文筆家。
大人気ブログ「Chikirinの日記」を運営されている方です。
本書「マーケット感覚を身につけよう」では、マーケット感覚の有無が、商品の売買から進学・就職といったライフイベントまであらゆる場面で差を生むんだよということが指摘されています。
YouTubeでの音声要約はこちらです。
要約
1つだけ伝えるなら?
本書の要点を1つだけに絞って伝えるとしたら、「さっさと市場に出ろ!」ということになると思います。
マーケット感覚ってなに?
以下の例にあげたような視点を持てることが、マーケット感覚だと考えられます。
- 自分が参加している市場が、他の市場とどう違うのか
- 自分が参加している市場が、伸びているのか縮小しているのか
- 自分が参加している市場に、自分が参加しているのはそもそも適切なのか
大事なのは「市場に参加していない人などいない」という点です。
学生でも専業主婦でも年金暮らしの高齢者でも、なにかしらの市場に参加して取引をしています。
なぜマーケット感覚を身に付ける必要がある?
以下の理由から「マーケット感覚はどんな人にも必要なものである」と言えます。
- そもそもマーケットと無縁な人はいない
- マーケット感覚がないと取引ができないし、成長もできない
- 売れるものは持っているのにマーケット感覚の欠如のせいで売れない人が多い
どんな人がマーケット感覚を見つけるべき?
以下の状況にある人は、マーケット感覚を身に着けることで良い結果を手に入れることができるでしょう。
- 進路(進学、就職格好に迷っている人
- ものを売りたい人
- 副業したい人
- 自分は無価値なのではないか?という不安を抱えている人
どうやったらマーケット感覚を身につけられる?
マーケット感覚を身につけるには、以下の方法があります。
- 市場を広い視点で見てみる
- とりあえずやってみる
- 失敗から学ぶ
その他の面白いポイント
マーケット感覚が優れている例として、以下を挙げられています。
- キャラ弁当作成の動画配信
- 不満買取サービス
- いわた書店(選書サービス)
マーケット感覚のない人/ある人の特徴として、以下の対比をされています。
- 規制脳:とりあえず言い訳する(マーケット感覚なし)
- 市場脳:とりあえずやってみる(マーケット感覚あり)
SNSでの市場性の差異について、以下の指摘をされています。
- 市場性が高いメディア:ブログ、Twitter(開かれている)
- 市場性が低いメディア:Facebook、LINE(閉じられている)
感想
どんな人でもマーケットに参加しており、マーケット感覚がないと損をしたり努力が報われなかったりするという点は全く同意。
例えば大学進学を考える高校生の場合、「自分が進もうとしている学部の卒業生は大体どんな業界でどんな仕事につく傾向があるのだろう?」って考えるべきなんですよね、本当は。
例えば以下のように考えた場合、業界によって「めちゃくちゃ回収率の悪い投資になることが確定している」場合ってあるんですよね。
- 大学で学ぶためにかかる学費+時間=投資
- 大学卒業後の仕事で得る報酬=投資の回収
業界全体の給与水準が低いと、個人がどれだけ努力しても報われないことがあります。
そういう事態を避けたかったらマーケット感覚を身につけようね」って話です。
ただ、ちょっと残念に思ったのは、「じゃあどうしたらマーケット感覚って身につくの?」という疑問に対してはかなり抽象的な説明になっているように思えた点。
マーケット感覚を鍛える5つの方法として以下が挙げられてはいますが、結局「とりあえず市場に出て、挑戦して、失敗しろ!」っていう答えになるのかも。
- プライシング能力を身につける
- インセンティブシステムを理解する
- 市場に評価される方法を学ぶ
- 失敗と成功の関係を理解する
- 市場性の高い環境に身を置く
要は「自分のアタマで考えよう」ってことなんでしょうか。
まとめ
- どんな人にもマーケット感覚は必要
- とにかく市場に出よう
- いろいろ試して失敗から学ぼう
- 失敗なくして成功なし
- 市場を選ぶのを間違うと、努力が報われない
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ちきりんさんのブログ運営論について書かれた本『「自分メディア」はこう作る!』の要約と感想は、こちらの記事でお読みいただけます。