〈この記事はこんな方におすすめ〉
・書籍「進化心理学から考えるホモサピエンス」の要約や感想を知りたい
・男女の行動の違いの秘密を知りたい
〈この記事によってわかること〉
・書籍「進化心理学から考えるホモサピエンス」のエッセンス
・生物の進化の歴史から導かれる男女の行動の違いの秘密
こんな疑問を持ったことはありませんか?
「なんで金髪のセクシー美女はモテるの?」
「なんで政治家はスキャンダルでキャリアを台無しにするの?」
これらは全て男女の生物学的な違いから来ています。
男女の行動や趣向の違いは、生物が進化する過程で獲得された「ヒト」という種のもつ特徴なのです。
アラン・ミラーさん、サトシ・ナカザワさんの著作「進化心理学から考えるホモサピエンス」には、以下のことが書かれています。
- そもそも進化心理学とは何か?
- ビジネス、政治、主教、戦争などにおける男女の行動の違い
- 文明や文学や芸術が生まれてきた背景
本書では、進化心理学の基本的な原則を紹介した上で、日常生活でよく現れる様々な疑問について答えを示してくれます。
この記事では「進化心理学から考えるホモサピエンス」のエッセンスをまとめてご紹介します。
本書はこんな方にオススメ
「進化心理学から考えるホモサピエンス」は、こんな方におすすめです。
- 男女の違いを解き明かしたい
- 進化心理学の基本を学びたい
本書の構成
「進化心理学から考えるホモサピエンス」は、いってみれば進化心理学のQ&Aブックです。
とくに性と配偶者選びについて多く触れており、大まかに分けると以下の3部構成になっています。
1章〜2章:進化心理学の基本的な法則を紹介
3章〜8章:様々な問題を進化心理学的に読み解く
9章:未だ解決されていない問題を紹介
3章〜8章では、日常生活の様々な領域(セックス、配偶者選び、結婚、家族、犯罪と暴力、経済、政治、宗教など)で生じる疑問を扱っています。
たとえば、以下のような問いが出てきます。
- なぜ一妻多夫社会は事実上存在しないのか?
- 現代の欧米社会はなぜ(どのようにして)一夫多妻社会なのか?
- なぜ赤ちゃんはパパに似るのか?
- なぜ暴力的な犯罪者はほぼ例外なしに男性なのか?
- ビル・ゲイツと犯罪者に共通するものは何か?
- なぜ男は結婚すると落ち着くのか?
- なぜ自爆テロ犯の多くはイスラム教徒なのか?
それぞれ独立したQ&Aになっているためどこから読んでもOK。
本書の教え
人類のすべての営みは女を手に入れたいという男の努力の成果なのである。
男たちは女たちに自分の能力を誇示し、イエスと言ってもらいたいがために、文明を築き、破壊してきた。
スポーツで成績をあげるのも、マネーゲームで稼ぐのも、選挙に出るのも、研究室に閉じこもってノーベル賞を目指すのも、男たちのすることを突き詰めていけばその根源には女を気を引くためという動機がある。
セックスが「男性側の選択」で実現するのなら、文明など生まれず、美術も音楽もなく、ビートルズもMicrosoftもなかっただろう。
男たちはモテたい一心で頑張る。
女にイエスと言ってもらうために身を削って奮闘する。
そんな男の性、女の性に生物進化の視点で迫るのが進化心理学だ。
到底わかりあえないほど認識のズレがある男と女だが、その違いの根底にオスとメスの繁殖戦略の違いがあると考えると、なるほどとうなずけることが多々ある。
まとめ
進化心理学は人間の本性を扱うサイエンスです。
わたしたちの脳と体には、太古の昔に育まれた使命が組み込まれています。
その影響は、人生設計から日々の意思決定まで、すべてにおよんでいます。
恋に落ちる、夫婦ゲンカをする、お気に入りのテレビをみる、夜ひとりで歩くのが怖いと感じるたびに、わたしたちは独自の進化を遂げた「ヒト」として行動しています。
なぜ、神経外科医は男性が多く、幼稚園教師は女性が多いのか?
なぜ、女たちはダイヤモンドに目がないのか?
なぜ、男性政治家はセックススキャンダルでキャリアを台無しにするのか?
なぜ、どのようにして私たちは恋に落ちるのか?
こうした行動のすべては本能からくる欲望に直結したもので、1万年前のわたしたちの先祖と本質的にはまったく変わらない行為です。
本書を読むことで、人間の本性についての観念が180度変わります。
本書では、二人の進化心理学者が、最新の研究の成果を用いてヒトの心理メカニズムを紐解いていきます。
わたしたちが生きていくうえで直面する出来事――配偶者選び、結婚、家族、犯罪、社会、宗教と紛争――を項目ごとにわかりやすく解説。
日常のあらゆる領域にみられるひと筋縄ではいかないさまざまな問題を、進化心理学の視点を用いてクリアにしていきます。
素朴な疑問から、タブーとされる要素もあえて提示した本書は、これまでの常識をくつがえす真実をシンプルで読みやすい文章で紹介していきます。
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