河合隼雄さんによる著書「大人の友情」は、男と女の間、子供と大人の間、あるいは先生と生徒の間に友情は成立するのだろうか?という問いについて書かれた本です。
この記事では「大人の友情」を買った理由、中身の要約、読んだ感想をまとめてご紹介します。
経緯:なぜこの本を買ったのか
購入したきっかけ
本屋でたまたま見かけて、タイトルに惹かれて購入。
購入した目的
男と女の間に友情は成立するのか?
そもそも友情とはなんなのか?
について考えてみたい。
要約:書いてあったこと
虫が好かないとき
人間の生き方はどっか一面的なところがある。
自分が無視してきた反面を生きてきた人を見ると「虫が好かない」と思うことがあるようだ。
賢い人には友がない
友人同士の間では、馬鹿なことや無駄のことを進んでやる傾向がある。
賢い、つまり計算の早い人が耐えられないことをやる。これが友人だ。
そういった馬鹿げたことをするのが友情の証になっていることもある。
付き合いの距離
お互いの距離について気を使うことなく、相手と共にいるだけで、あるいは「あの人がいる」と思うだけで、ほっとするような関係が1つでもあれば、その他の付き合いは楽になる。
そのような関係こそが友情と言えるものの根本である。
人間は悪口を言いたい
友人同士と言うのは、会うと悪口や軽口の応酬となることが多い。
人は他人の悪口を言ったり攻撃したりするのが好きなのではないか。
好きというのは言い過ぎでも、いちどもそのようなことをしていないと心に俺のようなものが溜まってくるようである。
ずるをする心と向き合う
子供が勝ちたい一心でずるをすることへの対処は難しい。
怒ったり説教しても始まらない。
かと言って、ズルを奨励するのもおかしい。
治療者は心を配りながら、許容したり、自分もわざとずるをしたり、笑いの中でたしなめたりする。
そのうちに子供はズルをせず正々堂々と勝負するようになる。
悪を全て許容するわけではないが、それでも何とか関係を続けて行き、変化を期待し続ける態度に支えられて子供が成長してゆく。
参考:他の本とのつながり
「大人の友情」を表している小説として、河合隼雄さん本人が「博士の愛した数式」を挙げている。
感想:読んで思ったこと
友人と会っているとき、リラックスしてついつい軽口を叩いてしまう自分が嫌だった。
けど、本書を読んでそういう感情を別に抱かなくても良いのかもと思った。
みんなどこかで陰口を言いたいし、言わないと確かに澱が溜まる。
軽口が言えるのは安心できる相手だと認めている証拠だから、別に悪いことじゃないのかもと気づいた。
まとめ
一緒にいると心が落ち着くような相手を大切にしたいですね。