瀧本哲史さんによる著書「君に友だちはいらない」は、資本主義社会を生き抜くために必要な「馴れ合いの友達ではなく、ビジョンを共有する仲間の見つけ方」について書かれた本です。
この記事では「君に友だちはいらない」を買った理由、中身の要約、読んだ感想をまとめてご紹介します。
経緯:なぜこの本を買ったのか
購入したきっかけ
瀧本哲史さんの「君たちに武器を配りたい」を読もうと決めた時に合わせて購入。
購入した目的
友達が少ない事がコンプレックスなので、それをどうにか解決したい。
要約:書いてあったこと
ノマドは強者だけが選べる道
ノマドは会社でも力を発揮できている人にこそ可能な働き方。「会社に居場所がない」という人がやっても悲惨になるだけ。
ワンピースよりも七人の侍
ワンピースの一味は、理由なく永続する絆で結ばれている前提。
現代社会においてそのように利害関係のないファンタジーは、家族でもない限り通用しない。
今の日本で生きる私たちに必要なのは、ワンピース的なファンタジーのチームではなくてもっと合理的なチームである。
良いチームの条件5つ
- 少人数
- メンバーが互いに補完するスキルを持つ
- 共通の目的とその達成の責任
- 問題解決のためのアプローチを共有している
- メンバーの相互責任がある
手放すことの大切さ
時々、自分の持つ者や知識を手放そう。
「持っているものが多いこと」ではなく「必要とするものが少ないこと」が尊いのである。
これは仲間についても同じだ。
ネットワークの棚卸し
以下のような観点で、自分の友人関係を見つめ直そう。
頻繁に会う人はどんな人か?
たまにしか合わないけど大切な人は誰か?
どれほど多様なコミュニティに属しているか?
自分と別のコミュニティをつなぐハブになってくれそうな人は誰か?
友人関係は自分自身
「自分の周りにはろくな奴がいない」と言うのは、鏡に向かって悪口を言っているようなもの。
自分の態度、行動を変えれば、周りに集まってくる人も変わる。
自分の置かれた環境は、自分がしてきた意思決定の反映なのだ。
核心を突く質問
今まであなたがしてきた仕事で、最も会社を儲けさせた仕事は何ですか?
チームでの仕事の場合は、あなたがそこでどんな役割を果たしましたか?
採用面接ではこういう質問をする。
これに答えられない人は採用しない。
有名な大学を出て、有名な会社に入っても、20年間ぬるま湯につかってしまった人は、こうした質問に答えられないし、本当の資本主義の荒波を自力で泳ぎきることができない。
仲間と恋愛と営業の共通点
仲間作りも恋人作りも営業も、大切なことは同じだ。
それは「自分が本当に結びつきたい人と、どうやったら良い関係を築けるだろうか?」と考えることだ。
参考:他の本とのつながり
同じく瀧本哲史さんの著作「君たちに武器を配りたい」は、本当の資本主義が入ってくる日本で若者が人生を切り開くにはどうすればいいかがテーマだった。
本書「君に友達はいらない」は、その中でも「良い人間関係、良いチームを作るには」という、より小さなテーマにフォーカスしたものといえる。
感想:読んで思ったこと
学びとして大きかったのは、友達が少ないことを恥じる必要はないという事。
著者は自分自身を社交的ではない、だから仲間を作るスキルを磨いたと言う。
天性の人懐っこさで仲間を作れる人もいるけど、それができない引っ込み思案の人は、この本のようなアプローチもありかもしれない。
残念なのは、カバーにも使われている「七人の侍」の話が冒頭で出てくる(理想的なチームは七人の侍だ、という主張)のに、後半だんだん「指輪物語」や「スターウォーズ」も出てきて、ぐちゃぐちゃしてくるのが気になった。
一貫して「七人の侍みたいなチームを作るには」という話をしてくれたら飲み込みやすかったかもしれないが、こんなに中途半端に扱うなら黒澤明の名作を持ち出さないでもよかったのでは・・・とおもってしまった。
まとめ
友達は別にいらないんです。
大事なのは、ビジョンを共有した仲間。
仲間を作りたいなら、「君に友だちはいらない」を読みましょう。