草薙龍瞬さんによる著書「反応しない練習」は、生きづらさの正体である「反応」を起こさないようにする方法を教えてくれる本です。
この記事では「反応しない練習」のエッセンスをまとめてご紹介します。
要約
一言でまとめると
生きづらさの正体である「反応」を起こさないようにする方法を教えてくれる本。
大事なポイント
余計な反応をやめると生きづらさは消える
- 心は本来、なにかに反応したがっているもの。
- しかし反応することにはさまざまなマイナス面がある。
反応しない練習
- マルチタスクをやめ一点集中する
- 記憶という妄想に振り回されない
- 苦手な相手と向き合うときは「次にとうべき行動」を考える
- 精神よりも肉体の感覚を大事にする
理解を共有することが大切
- だれかの言葉や行動によってあなたが何かを感じたのなら、それを表現することを我慢すべきではない。
- 「嫌われたくない」といって本音を隠すのは、信頼関係ができていない証拠。
- もし相手があなたを理解しようとしないなら、それはもはや関わる意味のない相手である。
理解しあうには時間がかかる
- あなたが感じたことを相手に理解してもらうのを急ぐ必要はない。
- 「いつかわかりあえる」という楽観と確信をもって相手と向き合うこと。
- 相手を信頼するというのは、自分の選択である。
ベスト名言
信頼するのは相手の問題ではなく、自分自身の選択である。
相手が身近で大切な人であればあるほど、余計な判断はしない方がいい。
感想
モヤっとしたところ
「練習」なのに具体性に欠ける
生きづらさの正体が「反応」にあるという著者の主張には納得です。
一方で、それなら「反応しない」ようにするためには具体的にどうしたらいいの?という意味ではあまり参考になりません。
タイトルが「反応しない練習」となっているので「こういう練習をすれば効きますよ」というヒントが書いてあるのかな?を期待してしまうのですが。。
イメージとしては、本書は観念を学べる教科書ではあっても、実務的なマニュアルではない感じです。
共感したところ
テキトー反応で消耗する
反応することが消耗につながるという主張は共感しました。
とくに「スマホ操作はテキトーに反応しているだけ」というのは当たっていると思います。
摂取してもどうしようもない情報は、摂取しないほうがよいのでしょうね。
判断するのはトラブルの元
「反応」に負けず劣らず重要なキーワードとして「判断」という言葉がでてきます。
とにかく判断しない、反応しない、というのが生きづらさを和らげるコツなのですね。
本書のタイトルは「判断しない練習」でもいいのでは?と思いました。
(そもそも「練習」があんまりしっくりきてないですが。。)
もちろん、本の良しあしもむやみに判断しないのがよさそうです。
でもわたしが書いてるこの文章は「ここがダメ」という批判ではなくて「わたしはこう感じました」という事実を述べているのでOKだと考えています。
ハッとしたところ
著者の経歴がユニーク
著者の草薙龍瞬さんは、中学中退からの東大法学部卒、政策シンクタンクなどで働きながら「生き方」を探し続け、インドで得度出家された方です。
めちゃくちゃハジけた経歴ですね。
この本をきっかけに知りましたが、他の本やブログも読んでみたいと思います。
まとめ
「反応しない練習」は、やや具体性に欠けますが、反応と判断がいかに人間を苦しめているのかを教えてくれる本です。
いつも他人の言葉に振り回されているという自覚がある人は、本書を読むことで楽になるヒントをつかめるかもしれません。